審査員特別賞SCool Out! ―BTN (バウンドする伝播のネットワーク)の視点からのコンテンツ発表、アイデア共有、表現の場―
高大連携歴史教育研究会第11回大会・公募パネル① SCool Out! —―BTN (バウンドする伝播のネットワーク)の視点からのコンテンツ発表、アイデア共有、表現の場—―
審査員特別賞受賞者(敬称略・50音順)
上野友誠・保坂祐史朗・上野文六(東京大学教育学部附属中等教育学校《栗原麻子賞》
オリエント統一を目指せ!—―四国分立時代シミュレーションゲーム――【ゲーム展示】
コメント:領土獲得を軸としながら、政治・軍事・文化・宗教といった幅広い要素が取り入れられている点に注目しました。歴史に親しむための素材としてのボードゲームの魅力が、十分に発揮されていたと思います。
小川航平(神戸大学附属中等教育学校)《向正樹賞》
山崎の戦い敗北の原因と孫子の兵法書の関連【ポスター】
コメント:一つの問いに対し日本史・東洋史を自由に越境しながら地形の分析も用いて探究を進めていくプレゼンで、知識に裏打ちされた独自の考察が光りました。
改發真依(同志社女子高校)《小浜正子賞》
恐ろしい「美」←?→ 私の「かわいい」【ポスター、フリップ】
コメント:「きれいでいたい」という願望が社会的にどのような展開を見せて「恐ろしさ」につながっているのかを、古今東西の例を挙げて現在につなげて考察しました。ものすごくたくさんの参考資料を渉猟していますが、けっしてトリビアに陥らず、<自分ごと>である「かわいい」を考えるよすがとしているのがよかったです。
小林慧(神戸大学附属中等教育学校)《石川照子賞》
制作した歴史系漫画作品に関する発表【漫画展示】
コメント:歴史と自分の向き合い方の多様さを実感させられた研究発表でした。歴史研究の成果をARTで表現するという方法はとても斬新で,オリジナリティにあふれた研究になっていたと思います。アートベース・リサーチ(ABR)の歴史研究での可能性を感じることができました。
長野泰久(神戸大学附属中等教育学校)《大西信行賞》
いけばな技術伝承過程の確認と燃焼法の効果の実証【フリップ】
コメント:伝統文化の継承と化学的実験という文理融合型の実用的な研究として異彩を放っており、問いを見出し答えを探る未来の可能性に満ちた探究でした。
長谷川淳之介(神戸大学附属中等教育学校)《菅原由美賞》
神戸大学附属中等教育における歴史編纂の有用性—―生徒会の組織構成の自己省察的評価—―【フリップ】
コメント:生徒会組織の発展史を、時期区分しながら的確に分析した興味深い発表で説得力がありました。身近な出来事を分析し、時代区分を考え、評価するという行為は、まさに歴史学者が行っていることと全く同じです。過去のできごとに意味を与え、ひとつの物語として再構築する創造的な作業でした。
三浦一乃(神戸大学附属中等教育学校)《岡安直行賞》
「おむすびころりん」の歴史的考察【ポスター】
コメント:身近な疑問から学習に発展させる内容でたいへん興味深い内容でした。調査も中国の説話だけでなくヨーロッパとも比較して、説話の内容に対して多面的・多角的な考察が出来ていました。さらに疑問に感じたことを次のテーマとして挙げていて、「問いの連鎖」がなされており、研究テーマの広がりを感じる発表でした。
渡邊皓太朗(神戸大学附属中等教育学校)《後藤敦史賞》
歴史教科書における幕末外交史観の変遷【ポスター】
コメント:戦前から現代までの歴史教科書を幅広く調べ、教科書において幕末の外交がどう叙述され、それがどう変化してきたかを深く追究した内容でした。また、教科書叙述の変化の背景にある社会的な状況、あるいは学説の刷新なども丹念に分析されていました。まさに頭と足をフルに使った、すばらしい研究発表でした。
以上
2025年8月24日
企画代表責任者 向 正樹
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